日本酒の賞味期限はいつまで?開封前と後で変わる美味しさキープの秘訣

日本酒の賞味期限

疑問に感じていた方もいらっしゃるかと思いますが、実は、日本酒には賞味期限がありません。
ですが、より美味しく飲める期間はあります。
意外に知られていない日本酒を美味しく飲める期間について解説します。
開封前と開封後で美味しさを保つための保管のコツや、古くなった日本酒の活用方法についても紹介しています。

知っているようで知らない日本酒の賞味期限

保存庫やサイドボードの中に、3年~4年前の日本酒が眠っていた…というようなことは、どのお宅でもありがちですが、
実は日本酒のラベルには賞味期限の表示がないことにお気づきでしたか?
日本酒はアルコール分が多く含まれているので、細菌などが増殖することはほとんどなく、長期間保存する事が出来ます。
長期間でも保存できることから、日本酒には賞味期限の表示がないのです。
その代わりに表示が義務付けられているのが「製造年月」です。
製造年月とは、出荷のためにお酒を瓶やパックに詰めた年月であり、醸造した年月ではありません。
この製造年月が、日本酒を美味しく飲める時期の目安になります。

開封前の日本酒

通常の日本酒は、2回の「火入れ」という製造工程を経ています。
「火入れ」とは、殺菌と酵素の働きを止めて品質を安定させるために、60〜70度程度で加熱処理することです。
このタイプの日本酒であれば、製造年月から約1年間が美味しく飲める期間とされています。
一方、火入れを行わなかったり、火入れの回数が少なかったりするお酒もあります。
全く火入れをしないお酒は「生酒」、貯蔵前に1回だけ火入れを行うお酒は「生詰酒」、火入れなしに貯蔵して瓶詰めの時に火入れするものは「生貯蔵酒」と呼ばれます。

こちらの「生」が名に付いているお酒は、通常の日本酒より美味しく飲める期間が短くなります。
酒造メーカーや商品によって幅がありますが、製造年月から半年ないし10カ月程度が目安となります。

開封後の日本酒

一度開封した日本酒は、製造年月にかかわらず「できるだけ早く」飲んでしまいましょう。
開封後の日本酒は空気に触れてしまうため、酸素などの影響で劣化が進むからです。
劣化して味が変わってしまっても、もう飲めないということではありません。
ただし、その日本酒が持つ本来の味わいは失われてしまいます。
ちなみに、日本酒が劣化することを「老ね(ひね)」といいます。
また、単に古くなって「老ね」た日本酒とは全く違うのが「古酒」です。
古酒は、貯蔵方法などを工夫し、少なくとも1年~2年、長いものでは5年以上、意図的に長い期間をかけて「熟成」させて造ります。
長期熟成酒・長期貯蔵酒などと呼ばれることもあります。

日本酒を美味しく保管する方法

日本酒には、糖分やアミノ酸などの成分が多く含まれています。
これらの成分は、日本酒の味わいの基となっていますが、着色や香味を変化させる「老ね」…すなわち劣化の原因でもあります。
日本酒を美味しく保管する上で、特に注意すべきは光と温度です。
日本酒は、未開封の状態でも糖分やアミノ酸などが光と温度の影響を受けることで劣化します。
日本酒は、直射日光だけでなく、室内の光も当たらない、暗い場所に保管するのが理想的です。
蛍光灯の光でさえも日本酒には好ましくないので注意が必要です。

保管温度に注意

また日本酒は、温度が高いほど早く劣化するため、生酒など「要冷蔵」の表示がある場合は、必ず冷蔵庫で保管してください。
吟醸酒も、できれば冷蔵庫での保存をおすすめします。それ以外であれば、常温での保管も可能です。
ただし、急激な温度変化はお酒の劣化を早めます。冷暖房の影響を受ける場所での保管は避けましょう。
開封後は、光と温度に加えて空気に触れないようにすることも、美味しく保管する上で大切です。
栓やキャップはきちんと閉めます。残ったお酒は、量に合わせて、小さい容器に移してもいいでしょう。

「匂い」の吸収に注意

もう一点、保管時に気をつけたいのが「匂い」です。
日本酒は匂いを吸収しやすいので、開封前・開封後にかかわらず、防虫剤や石鹸など、匂いの強い物を近くに置かないようにしてください。
瓶を横にして保管しても、キャップに使われているゴムなどの匂いが移る可能性があります。
開封後は中身がこぼれる恐れもあるので、瓶は立てて保管しましょう。

古い日本酒の活用アイデア

飲みきれずに残ってしまった、また製造年月から時間が経過しすぎた日本酒は、無理に飲まなくても構いません。
アイデアあふれる活用方法をご紹介しましょう。

料理酒として活用する

煮物、炒め物などさまざまな料理に利用できます。食材への味のしみがよくなり、くさみを抑える効果もあります。
また、少量の日本酒を加えてご飯を炊くと、ふっくらとした仕上がりになります。
ただし、色や香りの変化がおかしいと感じるお酒は使用しないでください。

入浴剤・化粧水として活用する

日本酒に含まれるアミノ酸などの成分には保温・保湿効果があり、美容によいといわれています。
入浴剤の代わりに少量お風呂に入れて、「日本酒風呂」を楽しめます。
純米酒とミネラルウォーターを、1対1を目安に混ぜて、グリセリンや精油を数滴加えると、化粧水にもなります。
刺激が強すぎないかどうかパッチテストをして、問題がないことを確かめてから使用してください。

まとめ

日本酒に賞味期限はありませんが、ラベルに表示されている製造年月から、美味しく飲める期間がわかります。
古くなってしまった日本酒にも、ご紹介したように魅力的な活用方法がありますが、やはりお酒好きならすべて美味しく飲んでしまいたいもの。
光と温度に注意して適切に保管すると、劣化を防げ、美味しさを保つことが可能です。
今まで飲んだことがなかったような美味しい日本酒を、自宅で楽しみましょう。